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  • 2009年5月31日

    共存共栄

     昨日、ある計画に関して近隣住民の方々に説明会が開催されました。

     私は設計者として計画案の説明を担当させていただく事に・・・。

     このプロジェクトは地元住民から反対されている物件ではありますが、地元の承諾は必要なく、法律的には説明会など必要ない建設可能な建物なのです。

     そこをあえて近隣の方々に事業内容の説明することをクライアントは選択されました。

     クライアントは法的に建設可能な用途地域だった事や交通の利便性、そして将来、業界のリーディングカンパニーになり、自社のリサイクル関係の事業を、世の人に知ってもらう・・・もっと言えば市民それぞれが出した廃棄物をリサイクルする姿を身近なところで行う事で、世間のお役にたてることになるのではないかと考えて、この地にに建設したいと希望されています。

     そんなクライアントが考えている建物は 住民の皆さんや地域の方々に少しでも迷惑にならないようにと、過剰とも言える設備で検討されています。

     このクライアントは本当に正直に表裏の無い人物だと僕は感じています。説明会での対応や我々との関係を通じて、常に正直に正面から皆さんに接する姿に、僕は感動のあまり説明会の中で少しでしゃばった行動をしました・・・。

     住民のみなさんから「社長はそんな事言っているが信用できない」なんて意見が多く出ていましたが、彼は本当に心のそこからそう考えていると僕は感じるのです。小細工が出来る人間では無いと思います。

     また、通常であれば工場ですので、我々のようなデザイン事務所に仕事の依頼が来ることも珍しいことです。そこをあえて我々を活用するのは「リサイクル事業をデザインする」ことで新しいスタイルを創ろうとしているのでは無いかとも思います。

     今回計画している施設は、計画どおり建設されれば地域と共存するリサイクル事業の新たな成功事例になるのではないかとも感じています。環境破壊が注目されていますが、個人の利益(便利など)を考える時代から、共存共栄する世の中になる事を祈っています。  (kido)