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  • 2012年12月13日

    本気

    ビート20121213この物件は1年前に完成した会社のエントランス。

    会社の顔であるエントランスに、シリンダー状のガラスBOXを造り、

    最先端技術を開発する、新しい事にチャレンジする企業らしさ、を表現しました。

    この物件に関わる前に、こんなことがあった。

    突然、スタッフが「辞めたい」と・・・。

    ほとんど設計の経験も無い状態で入社して2年半勤めてくれ、そろそろ仕事を任せられると感じていた時だった。

    理由を聞くと「海外で仕事をしたい・・・」と以前から考えていた、夢を叶えようとしている話だった。

    何回か話し合いをしたが、彼女を引きとめる事は無理だと感じた僕はこんな提案をした。

    「今度B社様の事務所改装の物件がある。これをあなたのこの事務所での集大成にしてほしい、悔いの無い最高の空間をつくってしてほしい」

    そして彼女はこの物件の担当になった。

    既存測量、ビル側との打合せ、施工者の打合せ、プレゼン資料の作成、設計図の作図、見積チェック、法チェック、申請業務、素材選び、現場監理、施工図チェック、家具の提案や発注、完成チェック、もちろんクライアント様との打合せも・・・・。

    休みの日にも現場に入り現場監督と打合せしたり、深夜に現場確認もしていた。

    僕がスタッフにやってもらいたい事は全てやってくれた物件になった・・・しかもほとんど指示をしていない。僕はデザインのイメージを伝えただけ。

    こんなに出来るスタッフだったのかと、思わせる活躍だった。

    同時に自分がこのスキルを生かし切れてなかったことに気づき大いに反省もしたが、最後に本気の彼女と仕事を出来た事はとても良かったし、今もこの時の経験はお互いの糧になっていると信じている。

    ちょうど、一年前にあった出来事です。(kido)